ヒカキンのトイレットペーパー20年分は使い切った?現在の在庫と真相
日本を代表する動画クリエイター・HIKAKIN(ヒカキン)が、かつて動画企画で購入した「20年分のトイレットペーパー」。大量の段ボールが部屋を埋め尽くす光景は、公開当時から大きな話題を呼び、YouTube史に残る伝説的な名場面として語り継がれています。しかし、ネット上では「コロナ禍で買い占めをして炎上したのではないか」「1000個ものロールを本当に使い切ったのか」といった疑問や誤解が今なお飛び交っています。
本稿では、当時の一次情報や本人の発信記録、住居の変遷などを丹念に追跡取材し、購入の真意から保管の実態、コロナ禍でのデマ騒動の舞台裏、そして2026年現在における在庫状況の結末までを徹底的に解き明かします。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:20年分(約1000個)の爆買いは2016年の純粋なエンタメ企画であり、コロナ禍の買い占め疑惑は4年越しの画像悪用による完全なデマ。
- 要点2:購入銘柄はカミ商事の「エルモア(ピンク・ダブル)」で総額数万円規模。歴代のタワマンや豪邸引っ越しのたびに巨大段ボールごと輸送されてきた。
- 要点3:購入から約10年が経過した現在、度重なる引っ越しや結婚などの生活環境変化を経て在庫は最終盤に突入しており、長期備蓄のリアルな教訓を示している。
【発端と真相】なぜ買ったのか?トイレットペーパー1000個爆買いの舞台裏
HIKAKINがトイレットペーパーを大量購入したのは、2016年8月8日に公開された「トイレットペーパー20年分買ってみた!何個あるの?w」と題した動画がすべての始まりです。当時、すでにトップクリエイターとして不動の地位を築いていた彼がなぜ、これほど極端な大人買いに踏み切ったのか。その動機は、YouTuberとしての原点である「誰もが日常的に使う消耗品を限界まで集めたらどうなるか」という純粋なエンターテインメント精神にありました。
自著や当時のインタビュー動画でも明かされている通り、HIKAKINは下積み時代から日用品のまとめ買いに対して独特のロマンを抱いていました。「日用品を切らすストレスから解放されたい」「幼少期に夢見た大人買いを具現化したい」という個人的な願望と、視聴者を視覚的に驚かせる巨大サムネイルの構想が合致した結果の産物でした。
実際に購入された銘柄は、大手製紙メーカー・カミ商事が製造する「エルモア」のピンク(ダブル・花の香り付き)です。1パック12ロール入りのパッケージがダンボール数箱単位で届き、合計で約1000ロール(約20年分相当)という規格外の物量でした。かかった費用は総額で約数万円。豪邸や高級外車といった派手な散財とは一線を画す、「身近な生活必需品を途方もない規模で買う」という絶妙なユーモアが、当時の視聴者の心を強く掴みました。

【データ徹底比較】ヒカキンの20年分備蓄と一般的な家庭消費の実態
一般家庭において、トイレットペーパー1000個という数量がどれほど特異な数値なのか、客観的なデータを用いて比較検証します。日本家庭紙工業会の統計指標や一般的な住居環境の基準値と対比させることで、この挑戦のスケール感が浮き彫りになります。
| 項目 | HIKAKINの備蓄企画データ | 一般的な成人単身者の基準 | 編集部の見解・評価 |
|---|---|---|---|
| 購入総数量 | 約1,000ロール(12ロール×約80パック強) | 年間約50ロール(1ヶ月約4ロール) | 単身計算で約20年分に相当する極限値 |
| 購入総費用 | 約3万5,000円〜4万5,000円(当時相場) | 月額約400円〜600円程度 | 動画の制作費としては破格の投資対効果 |
| 使用銘柄 | カミ商事 エルモア(ピンク・ダブル) | 再生紙シングル〜パルプダブルまで多様 | 肌触りと香りを重視した定番の高品質ブランド |
| 必要占有スペース | 大型段ボール十数箱(約2〜3畳の床面積) | トイレ上部棚・クローゼット半段程度 | 都心の一般住居では生活空間を圧迫する水準 |
| 社会的影響・文脈 | 平時の平和な娯楽企画(2016年) | 日常的な都度買い足し | 後年のコロナ禍デマで悪用される要因に |
一般に知られていない盲点とネットの誤解|コロナ禍での「買い占め炎上」の虚構
ネット検索において「ヒカキン トイレットペーパー 買い占め 炎上」という不穏な関連語句が表示される背景には、日本のネット史上でも極めて理不尽なデマの拡散事件が存在します。この騒動の真相を検証すると、事実無根の批判がいかにして作られたかが明確になります。
事の発端は、世界的な混乱が始まった2020年2月下旬から3月にかけてのことでした。当時、「マスクの原料がトイレットペーパーに転用されるため紙類が無くなる」という根拠のないデマがSNS上で爆発的に拡散し、全国のドラッグストアやスーパーでトイレットペーパーの棚が空になる社会現象(オイルショックの再来)が発生しました。
この混乱の最中、一部の悪質なネットユーザーが、2016年に公開されたHIKAKINの動画サムネイル画像を無断でキャプチャし、「ヒカキンがトイレットペーパーを買い占めている」「国民が困っている時に何をやっているのか」という虚偽のテキストを添えてTwitter(現X)に投稿したのです。動画の公開日を確認しない一部のユーザーがこれに反応し、一時的に批判的な声が巻き起こる事態となりました。
しかし、この事態に対してHIKAKINのファンや事情を知るネットユーザーが即座に「これは4年前の動画だ」「悪質な切り取りデマに騙されるな」とファクトチェックを実施。HIKAKIN自身も直後に冷静な注意喚起を行い、事態の沈静化に貢献しました。つまり、「ヒカキンが買い占めで炎上した」というのは事実ではなく、「過去の平和な動画が、デマの拡散材料として不当に悪用された被害者」というのが客観的かつ決定的な真実です。

【実態検証】1000個の保管場所と引っ越し履歴|現在の在庫はどうなっているのか?
では、あの1000個に及ぶトイレットペーパーの山は、その後どのような運命を辿ったのでしょうか。HIKAKINの歴代のルームツアー動画や引っ越し報告動画をつぶさに確認していくと、このトイレットペーパーが彼のクリエイター人生を象徴する「旅の道連れ」となっていたことが分かります。
2016年当時のマンションでは、廊下や空き部屋の一角を巨大な段ボールの塔が占拠していました。その後、HIKAKINは複数回にわたるタワーマンションへの住み替えや、愛猫である「まるお」「もふこ」を迎えるための環境整備を行いましたが、その都度、引っ越し業者によって未開封の段ボール箱が新居へと大切に運ばれ続けました。
ファンの間で最も注目された「使い切ったのか?」という点について、時間の経過とともに消費スピードは大きく加速していきました。主な要因は以下の3点です。
- 生活環境の拡張:個人の単身生活から、専属マネージャーや編集スタッフ、動画関係者が頻繁に出入りするオフィス兼スタジオへと住居の機能が変化したこと。
- 愛猫たちのお世話:まるおともふこを飼育するにあたり、日常的な汚れの拭き取りやペットケアの現場でペーパー類の消費量が劇的に増加したこと。
- 私生活の進展:2024年元日に発表された結婚をはじめ、家庭環境が変化したことで、世帯全体の日常消費量が倍増したこと。
購入から節目となる数年ごとの報告動画では、「まだまだ残っている」と語られていた在庫も、2023年に話題となった豪邸への転居、そして2026年に至る約10年間の歳月の中で、大半が確実に消費されました。当初試算された「1人でのんびり使って20年分」という期間は、チームの拡大と家庭環境の変化によって約半分の期間で消化されつつあり、現在ではすでに最終在庫の段階を迎えています。
【専門家分析】メディア情報社会学から読み解く「インフルエンサーの備蓄」と大衆心理
HIKAKINのトイレットペーパー騒動は、単なるYouTuberの企画にとどまらず、現代日本のメディア情報空間と市民の心理的メカニズムを浮き彫りにする格好のケーススタディといえます。メディア社会学の観点から、この現象には2つの大きな心理的背景が作用しています。
第1に、「日常の非日常化」に対する視聴者の代理体験欲求です。トイレットペーパーという極めて安価で生活感に溢れた消耗品を天井まで積み上げる行為は、バブル期の派手なシャンパンタワーとは異なる、「庶民感覚に根ざした贅沢の極致」として機能しました。この親近感とスケール感のギャップこそが、HIKAKINがトップクリエイターとして大衆に受け入れられ続けた本質的な理由です。
第2に、「社会的危機の際に生じるスケープゴート現象」です。2020年のコロナ禍初期において、人々は見えないウイルスと物資不足の不安から強いストレスに晒されていました。その際、不安の解消先として「買い占めを行っている悪者」を無意識に探し求める心理が働きます。そこに投下された「4年前のHIKAKINの画像」は、情報の文脈(コンテキスト)を無視して怒りの矛先を向ける格好の標的となってしまいました。ネット社会において、一度記録された映像は文脈を剥ぎ取られて再流通するリスクを常に孕んでいることを、この事件は証明しています。
【プロの結論】日用品のまとめ買い・長期備蓄に向いている人・避けるべき人の判断基準
HIKAKINの10年にわたるトイレットペーパー消費劇から、一般家庭や個人が学ぶべき教訓は少なくありません。防災や節約の観点から「トイレットペーパーの長期大量備蓄」を検討する際、適性がある人と避けるべき人の境界線は明確に分かれます。
▼長期の大量備蓄をおすすめできる人の条件:
- 専用の冷暗所・納戸を確保できる住居環境:生活動線を一切邪魔せず、湿気や直射日光を遮断できる収納スペース(最低でも半畳以上)を保有していること。
- 家族人数が多く回転率が高い世帯:3人以上の世帯であれば、仮に1年分(約150〜200ロール)をストックしても数年以内に自然消費でき、品質劣化のリスクを回避できる。
- 無香料・パルプ100%の製品を選ぶ人:香料付きの製品は数年で匂いが揮発または変質し、再生紙は湿気によるゴワつきが起きやすいため、高耐久な仕様を選定できること。
▼長期の大量備蓄を避けるべき・慎重になるべき人の条件:
- 都心の賃貸住宅や収納が限られた住居に住む人:居住空間の床をダンボールで圧迫することは、支払っている家賃に対する居住面積の損失(スペースコストの無駄)につながる。
- 単身者で引っ越しの予定がある人:荷物の体積(容積立米)が増えることで、引っ越し業者への支払額が数万円単位で跳ね上がり、まとめ買いの節約効果を完全に相殺してしまう。
- 湿気対策や害虫対策が不十分な環境:紙製品は湿気を吸いやすく、長期間の放置は段ボールや紙自体にチャタテムシなどの害虫が発生する温床となるリスクがある。

【ヒカキン トイレット ペーパー】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:ヒカキンが動画で購入したトイレットペーパーの銘柄と金額はいくらでしたか?
A1:購入された銘柄はカミ商事の「エルモア(ピンク・ダブル・花の香り)」です。1パック12ロール入りのケースを大量発注し、合計約1000ロールを購入しました。購入総額は当時の相場で約3万5,000円から4万5,000円前後と推計されています。
Q2:コロナ禍のトイレットペーパー不足のときに買い占めで炎上したというのは本当ですか?
A2:完全な事実無根の誤解です。動画が公開されたのはコロナ禍の4年前である2016年8月でした。2020年春の紙類品薄パニックの際、過去の動画サムネイルが悪意ある第三者によって「現在の買い占め」であるかのようにTwitter(現X)等で拡散されたことによるデマ被害でした。
Q3:20年分と言われていたトイレットペーパーは、現在すべて使い切ったのでしょうか?
A3:単身での使用前提では20年分の計算でしたが、その後の事務所スタッフの出入り、愛猫(まるお・もふこ)の世話、そして2024年の結婚による家族構成の変化などを経て、約10年が経過した現在ではほぼ大半を消費し、最終盤のストック状態となっています。
まとめ:1本の動画が示したエンタメの力と情報リテラシーの本質
HIKAKINの「トイレットペーパー20年分」という企画は、YouTubeがテレビを超える勢いで大衆文化の中心へと躍り出る過程で生まれた、象徴的なエンターテインメントの金字塔でした。身近な日用品を極限まで積み上げることで、子供から大人まで誰もが笑顔になれる映像を作り上げた功績は色褪せることはありません。
一方で、その映像が数年後に文脈を無視したデマの道具として利用された経緯は、デジタル空間に生きる私たち読者に対して、「情報のタイムスタンプ(発信日時)を確認すること」「切り取られた画像に惑わされないこと」という極めて重要な情報リテラシーの教訓を残しました。
豪邸への引っ越しや結婚という人生の大きな節目を共に越えてきた1000個のエルモア。その歩みを知ることは、HIKAKINという稀代のクリエイターが歩んだ10年の軌跡と、ネット社会の進化を振り返る確かな道標となっています。 (出典: ヒカキン トイレット ペーパー(Yahoo!ニュース))